バカール オキナワ (那覇) 遠回りしてでも訪れたいイタリアン☆☆
総評
沖縄でイタリアン、ピッツェリアと言うと、
いの一番に名前が挙がる「バカール オキナワ」。
店主は、ナポリピッツァを日本に広めたパイオニア、聖林館やSAVOYで修業したことでも知られる。
それ故、当方もピッツァに期待して伺った。
が、結論として申し上げると
寧ろ食べるべきはピッツァよりも
地元の素材を使った料理の方であると思う。
勿論、ピッツァは確かに旨い。
沖縄で一番かもしれない(県内の全てのピッツァを食べたわけではないからわかりません)。
けれど、正当な評価をすれば、全国にはバカール以上のピッツァを供するお店は少なからずある。
一方、料理の方はこの地でしか食べられない品々であり
東京の名高いお店と比しても、かなりの評価を得るであろうと感じた。
ミシュラン風に申し上げれば
「遠回りしてでも訪れたい料理」。
正直、観光地のピッツェリアとして伺うと少々お高い。
決して良いとは言えない立地、カジュアルな内装を考慮すると、尚更そう思わざるを得ない。
しかし、料理をじっくりと味わえば、値段も相応である、と感じるのではなかろうか。
メニュー
お料理
前菜
カポナータ ☆☆☆
かな~り旨い。
カポナータは酸味や甘味の角が立ち過ぎているものに遭遇することが多いが、
此方は主役たるナス、セロリ、玉葱等の素材と調和。
料理全体として丸みを帯びていた。
私の中ではシチリア料理の名店、ドンチョッチョのカポナータがマイベストだったが更新させていただきます♡
前菜
シマダコのフリット ☆☆☆
カポナータを先決し、
前菜としてもう一品は何にすべき?
と給士人に問うたところ、
サマートリュフのオムレツを勧められるも、当方が
「沖縄らしいものを」
と所望し選んだもの。
何と言っても、イタリア人ならピッツァにはフリットでしょう!
と、ビールか(笑)
それがご覧の通り、蛸をぶつ切りした豪快な一皿。
レモンを絞り、一口で頬張るにはとてつもなく大きく切られた蛸をゆっくりと咀嚼すると
弾力のある食感とともに、口内に海が広がっていくが如く。
シンプルなれど、この地でしか味わえない至極のお皿。
マルゲリータ ☆☆
修行先と同じく、
ピッツァはマリナーラとマルゲリータのみ
というシンプルな構成。
実際、評判に違わずとても美味しい。
特筆すべきは食感。
所謂ナポリピッツァを食して
サクッと
いう食感に出会うことはついぞなかったが、此方のピッツァで初遭遇。
水牛モッツァレラ、トマトソース、オリーブオイルも質が良いのだろう。
食後感もとても軽い。
惜しむらくは、
塩が強すぎ、正直しょっぱい、と感じた。。
夜光貝のジェノベーゼ リングイーネ ☆☆☆
給士人の方曰く
當店のシグネチャーメニュー、スペシャリテ。
なるほど、大きなサザエのような殻を伴って供される様は
インスタ映えもする。
夜光貝は沖縄や鹿児島ではよく食される大きな貝。
噛むほどに旨味と甘みが広がり鮑にも似ている??
刮目すべきは寧ろジェノベーゼ。
オリーブオイルの質の高さ、バジルのフレッシュ感、敢えて残した?松の実の食感が素晴らしい。
当方ジェノベーゼ好きで食べ慣れている筈だが、やられた感が満載。
かなり完成された逸品。
アルドール式ティラミス ☆☆
當店のオーナーが最近まで経営していた沖縄随一との誉れ高かったイタリア料理店、
アルドールの名を冠したドルチェ。
伝統的なティラミスの再構築。
イノベーティブ系は好きではないのだが、此方の一品は上手くいった例かも。
ティラミスは旨いが重い、
というのが唯一の欠点だと思うが、アルドール式は軽い。
コールドエスプレッソ
「そのまま飲んでください」
との仰せの通りそのまま飲めば、
文字通り冷やしたブラックのエスプレッソ。
うーむ。。理解に苦しむ。
イタリア被れとしては普通に温かいエスプレッソに砂糖をドバっといれて飲みたいかも。
ティラミスと異なり、奇をてらっただけの気がする。
まとめ
カポナータ、フリット、ジェノベーゼ、どれも本当に美味しかった♡
こういうシンプルな料理こそ料理人の腕が試される気がする。
勿論、ピッツァも旨いのだが、それ以上に料理が素晴らしいので、
沖縄でイタリアンを食したくなったらオススメします!!
お店は那覇空港に近いので
沖縄発着前後にも良いかもしれません。
アクセス
バカール
〒900-0015 沖縄県那覇市久茂地3-16-15
17:30〜23:00(22:30頃L.O)水曜定休
TEL/FAX : 098-863-5678