ロクターヴ ハヤト コバヤシ (北参道) 刮目すべきフレンチ版カウンター割烹☆☆
お店の名前を借りるならば
何オクターブも重ねられた料理は軽いけれど重層感があり
特に火入れと意欲的な食材の組み合わせは絶妙で
平目のローストは私のフレンチ史上、No.1の魚料理でした。
牡蠣のグラタン、槍烏賊も素晴らしく、お魚の扱いに秀でてらっしゃるとお見受けします。
レフェルベソンス、オレキス、フランスの星つき料理店で修行
缶詰風の容器を使用したり、ファイヤーしてくれたりといった遊び心のあるプレゼン
北欧風!?カフェ風!?のシンプルなインテリア
モダンな食器
等々の外見は仮の姿。
確かな技術に基づいた現代風のクラシック料理
こそが当店の本質のような気がします。
何より身体は正直なもので
仏蘭西料理をそれなりの量いただき満足度も高かったにも拘わらず
食後に胃もたれを感じなかったことも特筆すべき点です。
また、クロスはありませんが、サービスにも過不足はなく、
シェフも飄々として面白い方でありました(パリのフランス料理店で糸こんにゃくが出たときは違和感を感じた、とのこと←そりゃそうですっ!)
<幸せの一皿>
ヒラメのロースト、菊芋のスープ、セロリと菊芋のチップを添えて
最高の逸品でした!!
シェフ曰く、特殊な火入れを施してる、
ことによって焼かれた平目は驚くべきほどフワフワ♡
歯を入れなくても上顎と舌だけでその身がゆっくりと崩れていき、
咀嚼をすればほとんど繊維を感じない。
更に咀嚼を続けると菊芋のソースの甘みが繊細な平目の旨味を優しく包み、
ふんわりとした身とチップの食感が対照的でまた楽しい♪
フレンチの魚料理でこれほど感動するとは思いませんでした。
<メニュー>
アミューズ1
信州サーモンと米ナスのタルタル☆☆
まず最初にイタリア製の缶詰を模した食器が供され、エンターテーメント系のお店??
と少し不安になる。
なれど、その不安はすぐに杞憂に終わる。
下から米ナス、信州サーモンのタルタル、スモークしたクリームの層、表面には雲丹、キャビア
が施された器に縦にスプーンを入れ全てを一緒に頬張ればまさに口福。
サーモンの旨味、クリームの酸味、雲丹の甘みと苦味、キャビアの塩味をナスが包んで渾然一体となり、
後には燻香が微かに鼻をくすぐる。
五味の中では特に酸味が立っているのはスターターとしての王道かと。
幸せ♡
アミューズ2
稚鮎のフリット タルタルソース☆☆
鮎の旨さとは苦味だと思うのですが、その苦味を活かしつつ
衣のサクサク感で食感の楽しさを、
稚鮎ゆえの旨味の不足をタルタルソースで補っている。
確か千曲川で取ってきた石と仰っていたような。。(笑)
前菜1
青森産のヤリイカ ピンクグレープフルーツと蕪のピュレ 乾燥オリーブの粉末と柚子の香り☆☆☆
烏賊が本当に甘く、食感もめちゃねっとりの絶妙な一品。
烏賊と蕪の異なる甘み、グレープフルーツの酸味、オリーブの苦味、柚子の香り、
のバランスが素晴らしい。
蕪蒸しを想起させる。
前菜2
昆布森の牡蠣のグラタン☆☆☆
目に楽しく舌に嬉しい一品。
牡蠣と乳脂肪って本当によく合いますね~♪
千住葱と銀杏もまた嬉し。
何個でもいけちゃいそう♡
バゲット
バゲット袋を模した陶器がカワイイ☆
熱々ゆえに暫くは観賞用との注意をうける笑
自家製ではないが、天然酵母を使っているとのこと。
オリーブオイルとともに供される。
前菜3
平目のロースト☆☆☆
魚料理
穴子のグリル 赤ワインソース☆
アミューズ、前菜で供された品々に比すると普通に美味しい感じ。
が、マッシュポテトはくどすぎず旨いっ!
お皿に描かれているCongreとはフランス語で穴子のこと。
肉料理
蝦夷鹿のロースト、ジュのソース。ハックルベリー(紫)とバターナッツ(黄)のピュレ ☆
一時間ほどかけて丁寧にローストされた肉はご覧の通りの絶妙な火入れ。
鉄分も感じられ柔らかい。
シェフの故郷、信州のハックルベリーを初めて味わう。
デセール
フォンダンショコラとカシスのソルベ☆☆
粉もギリギリしか使っていない!?ショコラは熱々のトロトロ。
上手に作られたフォンダンショコラは本当に美味しい♡
ソルベも甘すぎずかつ酸味も強すぎず、温度にも気を遣われている。
プティフール
三宝柑、葡萄のゼリー、ブランデーケーキ、オールスパイスのサブレ
最後もカワイイ♡
北参道、千駄ヶ谷のエリアにもステキなお店が増えてきましたね~!
ロクターヴ ハヤト コバヤシ
L’Octave Hayato KOBAYASHI
03-5770-8827
渋谷区千駄ヶ谷3-30-9 B1F
http://www.loctave.com/
COMMENTS
コメントはまだありません。